平成29年度 専修学校教育研究協議会 傍聴

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今日は姉妹グループの専門学校の教員について行きセミナー参加!

プログラムについて

【趣旨】 専修学校行政に係る課題について、都道府県担当者の参集を求めて研究協議を行い、相互
の情報交流を図るとともに、課題解決に向けた方策等に対する共通理解を深め、もって専修
学校教育の改善充実に資する。
【主催】 文部科学省
【参加対象者】 都道府県関係者 ※専修学校関係者は(1)〜(9)傍聴のみ
【議事次第】
(1)開会
(2)局長挨拶 文部科学省生涯学習政策局長
(3)専修学校行政の動向 文部科学省専修学校教育振興室
(4)専門学校生への効果的な経済的支援の在り方に関する実証研究
文部科学省専修学校教育振興室
(5)地域における産学官連携体制の構築 文部科学省専修学校教育振興室
(6)専門職大学等の創設 文部科学省高等教育企画課
(7)質疑応答
(8)職業実践専門課程 文部科学省専修学校教育振興室
(9)各種推薦・申請業務手続き等 文部科学省専修学校教育振興室
(10)意見交換 ※都道府県関係者のみ 専修学校関係者は退出
(11)閉会

課題:多様な学びの機会の保障

役割・機能3 多様な学習ニーズに応え、多様な職業の選択肢を提供する、学びのセーフティネットとし
ての役割が引き続き重要。

専修学校教育の振興の必要性

専修学校は職業実践的な教育を通じ、人間性の涵養のための教育を実践。その特質を維持しつつ、多様性にとんだ教育の一層の向上支援が求められる。

3つの柱と2つの横断的視点

3つの柱…「人材養成」人材養成機能の向上
「質保証・向上」教育の質
「学習環境」セーフティネットの保障
2つの横断的視点…「特色化・魅力化支援」全体のレベルアップ・地位向上を応援
「高度化・改革支援」より優れた専修学校の取組を応援
●重点ターゲット
①地域の人づくり ②実践的な産学連携教育 ③社会人受入れ ④グローバル化 ⑤積極的な質向上
⑥魅力発信 ⑦教育体制充実 ⑧修学支援 ⑨基盤整備

平成29年度 専修学校関係予算について報告が行われた。

合計額は28年度の35.2億円から35.9億円
と微増。
新規事業は以下の2点。

●専修学校による地域産業中核的人材養成事業 16.8億円

社会人向けの教育プログラムや特色ある教育カリキュラムの開発、効果的な産学連携教育の実施のため
のガイドラインの作成、分野に応じた中長期的な人材育成に向けた協議体制の構築を進める。

●専修学校グローバル化対応推進支援事業 2.5億円

諸外国における日本の専修学校の広報・優秀な外国人留学生の掘り起こし、日本語教育支援や修学支援、
留学生の在籍管理、卒業後の国内への定着支援など、モデル体制の構築を進める。

(4)専門学校生への効果的な経済的支援の在り方に関する実証研究

文部科学省専修学校教育振興室専門職 吉田尊徳氏より、説明が行われた。
平成27年度より実施されている研究であり、都道府県と外部機関に委託して行われている。

●専門学校生に対する授業料減免支援について

専門学校生は低所得世帯が多く進学・在籍しており、学生納付金が大学並みとなっているにも関わらず、
国による授業料減免支援制度はない。また専門学校生は地元進学・地元就職率が高く、地域の中核的人材
養成機関として重要な役割を果たしているため、意欲と能力のある者の修学機会の確保は喫緊の課題であ
る。

●経済的に厳しい専門学校生の現状

・専門学校進学率は親の年収が低い方が高い。
・最近の専門学校卒業者ほど、授業料等を奨学金やアルバイト等で工面している者の割合が高い。
・専門学校生は入学決定に当たり「家庭の経済的事情」を重視。
・入学決定に当たり「家庭の経済的事情」を重視する者の多くはその専門学校に経済的支援制度があるか
どうかを重視。
・年間1万5千人の高卒者が「経済的理由」により専門学校への進学を断念している可能性がある。

●支援の効果

・アルバイト時間が週22時間から14時間に減少し、学校以外での勉強時間は週9時間から16時間に増加。
・経済的理由による中退者は減少。
・出席率や成績も向上。
・地域の中小規模企業等へ人材を安定的に供給する職業教育機関として機能。
・一般の専門学校生に比べて、初職で正社員となる割合、利他的な理由で働いている割合、現在の仕事に
やりがいを感じている者の割合がいずれも高い。

(5)地域における産学官連携体制の構築について

文部科学省専修学校教育振興室専修学校第二係長 田口大介氏より、説明が行われた。
少子高齢化による人口減少に加えて、人口の東京一極集中が継続する状況において、「地元の地方
公共団体や企業等と連携した取組を強化することにより、地域産業を担う高度な専門的職業人材の育
成や地元企業に就職する若者を増やすとともに、地域産業を自ら生み出す人材を創出する」という政府方針(まち・ひと・しごと創生総合戦略)を実現するために、地域版人材育成協議会を設置するこ
とが報告された。専修学校、行政機関、企業・業界団体が一体となって人材育成のあり方を検討し、持続可能な協議体制の整備を促すことで、専門学校への地元進学率・地元就職率の向上を図り、地域の発展へ寄与するという方針であった。

(6)専門職大学等の創設

文部科学省高等教育局高等教育企画課専門官 三木仁史氏より、説明が行われた。
専門職大学設置基準案について、概要が説明された。

資料としては7/3の中央教育審議会大学分科会で使用されたものであった。

(7)質疑応答

Q1:専門学校から専門職大学への移行に際して、文科省への問い合わせ窓口は専修学校教育振興室なのか、
高等教育企画課なのか。
A1:高等教育企画課にお願いしたい。

Q2:専門職大学の申請スケジュールはどのようになるのか。
A1:通常の申請スケジュールでは10/1〜10/31だが、設置基準の公布日によっては変わる可能性もある。従
来通りの可能性も含め、現在検討中である。

(8)職業実践専門課程

文部科学省専修学校教育振興室専修学校第一係長 筒井諒太郎氏より、説明が行われた。
平成28年度までの認定状況、職業実践専門課程の効果等について、実態アンケートに基づき報告さ
れた。また、今後の課題として、情報公開の充実が挙げられた。高校現場からは「就職実績」「資格・
検定の取得実績」の情報公開ニーズが高いにも関わらず、「情報の信頼性」への評価が相対的に低い
ことが示された。その対策として、認定後の情報公開の義務化に関する規定を「専修学校の専門課程
における職業実践専門課程の認定に関する規程」に追加することが説明された。また別紙様式4が改訂
され、「公表年月日」「就職等の状況」「主な資格・検定等」「経済的支援制度」「第三者による学
校評価」の各欄が充実されるとともに、認定後3年経過した認定課程の別紙様式4を文部科学大臣宛に
提出すること、認定課程を有する学校はHPにおいてトップページから各認定課程の別紙様式4を容易に
確認できるよう掲載することが示された。

(9)各種推薦・申請手続き等

文部科学省専修学校教育振興室専修学校第一係長 筒井諒太郎氏より、説明が行われた。
大学・大学院入学資格に係る指定、勤労学生控除に係る証明、専門士・高度専門士の称号の付与、
それぞれについて、推薦・申請手続きの注意すべき主なポイントが示された。

所感

社会のニーズに即応した職業人材養成を行う専門学校教育について、産業構造・就業構造の変化の中で、
改めて価値や役割を見直すことが重要である。

また、「社会から期待される役割を適切に果たす」ことが前提となり、振興策による応援の対象となることが再確認された。

専門学校生への効果的な経済的支援の在り方に関する実証研究では、専門学校生の厳しい経済状況よく理解できたと同時に、国による支援制度がないという点においては、学びのセーフティネットとしての役割の観点からも、対策が急務であると感じた。

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